「芽生え」/麻丘めぐみ(1972)

小田和正師匠が「僕の贈り物」で
冬と夏の間に春を置いてくれた。
でもさ
春と夏の間の梅雨って
もっと中途半端だね。
これ書いてる人も中途半端だけれども・・・



6畳の部屋の壁やら天井やら
麻丘めぐみだらけだ。
同級生の○○○○○○○ちゃんと
髪型と目が似ていたので
速攻でファンになった。
次の日曜日、
男女7人(あれ、聞き覚えがある)でサイクリングに行く。
ステレオと東芝のアクタスFMをコードでつなぎ
BGM作成に余念がない。
電池もちゃんと用意した。
晴れればいいなと、照る照る坊主を吊り下げてるのは内緒だ。
(妹には、ばれていたかもしれない)

当日朝6時に目が覚めた。
馬鹿っ晴れ、どピーカン、
行ないのいい青少年には、青空が似合う。
朝食を食べながら、今日のお金をどう捻出するか考えた。
中学生なのにデートの金くれとは言いにくい。
なかなか切り出せない自分をせかすように電話が鳴った。
「おめえ、なにしてんの?」
あらら、ぐずぐずしてたら約束の15分前だった。
母親に0.3mmシャープペンシルの芯を買うと嘘つこうか考えた。
理由は0.5mmより値段が高いからだ。
いつもおらは、じれったい。
「友達が待ってるべ」
ナイス・タイミング
さすがおらの妹だ。
母親が1000円くれた。
帰りには「日清のカップヌードル」を賄賂に買ってこよう。

ラジカセを肩にかけ5段変速の自転車にまたがった。
出掛けの気まずさ悟られないように
涼しい顔で約束の場所。
「く○して遅くなったべ」(下品な奴だ)
「違うっちゃ」
仲間の減らず口に反論しながら一瞬殺意。
○○○○○○○ちゃんは、微笑んでいる。
場の空気を今は読んでおこう。
ちょっとだけ奴の脛を笑いながら蹴っておいた。

海に向かう川沿いの道路はすこぶる気分がいい。
舗装されてなかったので、尻は痛かったけど。
それでも軽快に男女7人自転車をこいでいる。
青春だなあ。
甘酸っぱい。

海岸に着いた。
レジャーシートなんて気が利いたものなどなく、
工務店の息子が工事用の分厚いシートを広げた。
女子がバスケットやらお重にいれた昼飯を出した。
○○○○○○○ちゃんの作ったものだけ食いたい。
おらは心の狭い人間だ。
「みんなで作ったんだよ」

一瞬すねた顔見られたかな。

ささっと片付けみんなでファンタ・オレンジを飲んだ。
げっぷをしないように心がけたが、
鼻から抜けてしまった。

お約束、砂浜に名前を書いた。
バレー・ボールをした。
楽しい時間が流れた。

「そろそろ帰るべ」
男子の誰かが言った。
「ねえ、みんなで海に向かって好きなこの名前呼ぼうよ」
女子の誰かが言った。

7人で一列に並んだ。
決めるときに決めるのが男だ。
少し森田健作が入った。
躊躇しちゃいけない。
「○○○○○○○!」
「○○○○○○○!」
「○○○○○○○!」
男子全員が同じ名前を叫んだ。
女子は誰も叫ばなかった。

霧がかかってきたようだ。

この季節、天気の変わり方がすこぶる早い。

帰り道、ペダルを踏む足が重い。
気分はそれ以上に重い。
誰もが無言。
気を利かせラジカセのスイッチを入れた。
「芽生え」が流れた。
水滴が落ちてきた。
次第に本降りに。

隊列のしんがりを務めた。
○○○○○○○ちゃんの後ろ。
彼女のブラウスが張り付いて・・・
なんだか得したのか損したのかわからない気分だ。
少し泣きたくなった。


「悲しみよこんにちは」も当然買った。
ちなみに月刊平凡についていたカレンダー。
パ○ツ見えてた。
読者サービスかと思った。

http://www.youtube.com/watch?v=ALMvk42bhHc&fmt=18
歌詞カード
http://music.yahoo.co.jp/shop/p/53/250841/Y008018


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2009-01-21
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